40代、50代で転職を考える方も多くいらっしゃることと思います。
今60代を迎えたワタクシから、こんなことも考えに入れてみたら?
といういくつかの点を今日は書いてみたいと思います。
1.定年について考えておいたほうが良いこと
現職、転職先の定年年齢と「どんな定年なのか?」です。
まず、定年が60歳の企業は今後少なくなっていくと思いますけど、では「定年は65歳です」と言う時に、いろんなことが考えられます。
まず「正社員としての雇用の期限が65歳」の場合があります。
その際、「役職についていても同様に65歳であるかどうか?」は確認しておいたほうがいいでしょうか?
ワタクシが60歳の同窓会で同期の方々に聞いてみたところ、
「定年は65歳、でも役職定年は60歳」
「定年は65歳、でも60歳で賃金は激減する」というのが半数くらいいました。
で、本来は60歳を機に給与が少なくなる、というやり方の場合、60歳で業務内容が軽くなるのが本来なのに、結局は定年前と同じ業務内容で給与だけが激減した、というケースは少なくないようでした。
当然、同期の面々はそれに対して不満みたいでした。
なので、定年は65歳、あるいは70歳、という場合、賃金が落ちるのはどのタイミングなのか、業務内容や役職についての「定年」は何歳なのか確認しておかれることをお勧めします。
ただ、人手不足が影響して、業務内容が軽減される予定だったのに結局激務のまま……
という例も少なくないことは頭の隅に置いといてください……。
企業は安く使えたほうがいいという論理で「雇用を延長してやるだけでもありがたいはずだし、役目(やくめ)的にも現役ばりばりのほうがやりがいあるだろう」という雇用継続を提示する場合があるようです。
また、当人にとっても「突然役職を下ろされて業務内容もアルバイト的なもの(肉体労働系とか)になるのは納得いかない」というケースもあるかもしれません……。
おそらくはそういう双方の事情が合致し「給与は激減するが仕事内容はそれまでと同じ」となるのじゃないかと想像します。
ともかく、定年退職前後のあれやこれやについては、転職前によく確認しておくことをお勧めします。
2.人生は常に「想定外」が起きてくること
これはねえ。
自分自身が全く準備できていませんでした……。
「親の介護」なんかは「もし今後親の介護が必要になったら」とか考えていました。
まあワタクシの当時の考えでは、実際に介護を自分でするとなったら仕事はすぐに辞めよう、というものでした。
だけども、今振り返ってみると、介護が生じてもできるだけ仕事は続けたほうが自分のためにも親のためにもいいかなと思っています。
結局は自分の経済基盤が大事で、それがしっかりしていないと介護もうまくいかなかったりするかなと言うのが、考えが変わった理由ですかね。
でも、ワタクシの人生に実際に起きたのは「次男が統合失調症になる」という想定外の出来事でした。
仕事をすぐに辞めるなどはできず、辛い1年を過ごしましたが、最終的には仕事を辞めることができ、それについて本当によかったと思っています。辞めた時はほっとしました。
ワタクシが辞めるまでは主に夫が病院の付き添いやら何やらをやっていました。
でも、自分自身納得がいってませんでした。
自分の子の世話をせず、仕事上で人の世話ばっかりしていて、苦しかったです。
けれど、たぶん介護もそうなのですが、統合失調症の患者の家族も統計的には仕事を辞めずに継続して、その人の人生を力いっぱい生きているほうが、患者の回復具合も良いらしいです。
まあ、私はどうしても仕事中心の生き方を見直したかったんです。
辞めたのは子供の病気以外にも種々理由がありました。
なので、「想定外」を想定する、というのが考えに入れておいたほうが良いことの一つです。
親の介護、自分自身が病気になったり事故に遭ったり、あるいは子供が、あるいは配偶者が思わぬことに遭遇したら……。
勤めている会社で想定外の「何か」が発生するかもしれません。
定年どうのこうの……と考えていても、それが変わっちゃうことだってある。
その時、自分が後悔するかどうか?
そんなことも考え合わせて、転職する、しない、を選びたいものです。
仔羊おばさん