うちの次男が統合失調症の診断を受けて、治療を開始したのは2020年の夏であったか?
そうか。
もうあれは4年近く前のことになるのだな。
最初は「アリピプラゾール」という薬で3mgの処方だった。
「アリピ……」は薬剤の名前で、商品名は「エビリファイ」というふうにワタクシの手持ちの書籍には書いてあるのだけど、でも、内服薬の袋の表に印刷されている薬の名前の欄にも、それから錠剤そのものに書かれている名前も、どっちも「アリピ……」になっていますよ。
持っているのはこの本↓
この薬は陽性症状(幻聴や幻覚がある時)にも、陰性症状(とにかく寝ている時期)にも効く、という夢のようなお薬です。
ドーパミンが過剰に出ている時は抑制し、少ない時には刺激して放出するように働くのですって!
( ゚Д゚)
「非定型抗精神病薬」の一種です。
人類ってすごくないですか?
こんな薬を作ることのできる人類ってすごい!
こういった薬のおかげで次男は生活できるんです。
昔だったら精神病院に入って一生出られなかったかもしれない。
ワタクシは医療の整った日本という国と、こういった薬の研究を続けてくださった方々と、そして人類に感動するばかりです。
で、当初3mgでしたが、すぐに6mg、9mgと増えていきました。
すると、なんとなく症状は改善しました。
でも、薬の服用始めて、陰性症状の時期は結構長く続いたという印象です。
大学の復学のタイミングが4月だから、結構復学を急ぎました。その前の1年間、すなわち2019年4月~2020年3月は休学していました。
この休学中にはっきりとした診断を受けたことになります。
コロナの嵐吹き荒れていた頃で、復学といってもオンライン授業がほとんどでした。
落としてた単位も少なかった(卒論のほかは4単位取れば卒業できるくらいだった)です。お医者さんや精神保健福祉士さんが「復学なんかそんなん無理ですて……」と、反対されたのですが、今思えばコロナの嵐の吹き始めで、「復学=登校」というイメージが強かったから、「そんなん無理」になったと思います。
今、この病気と長く付き合うことになって、当時のお医者さんの言ったことがよく理解できます。
不安定な状態でそれまでの生活に戻ろうとしても、失敗ばっかり続くとすっかり自信を失い、やる気をなくしてしまうことがあるからです。
でも、登校はゼミに何度か行っただけでしたし、教授の先生も障害学生支援課の方から連絡してもらってて配慮してもらえたし、休学してゼミ生全員2学年下の方々で知り合いがいなかったのも功を奏したのかな、その後卒業までたどり着くことができました。
陰性症状自体は半年くらい続いたかな……。
4月から夏休みくらいまでは確実にオンライン授業は起きていられませんでした。
けど、毎回出る課題はなんとか提出してました。
今、課題の提出もオンラインですね。
いやーすごい時代になったもんです。
ワタクシも、寝入る次男の後ろで講義を楽しみました💦
へへへ
( ̄▽ ̄)
時々ワタクシも寝落ちしました。
で、9mgの時期は結構長く続きました。
卒業したくらいからかな、その薬の量は徐々に6mg、3mgと減っていきました。
そういうことで最初の2年弱は、一日に一回の服薬でした。
あ、そうそう夜よく眠れるようにするためのいわゆる「眠剤」は当初から今までずっと処方されています。
できるだけ眠ったほうがよいのです。
で、昨年2023年秋に再発。
再発と同時に一挙に薬は一日12mgになりました。
それを朝夕2回に分けて服薬。
それでも良くならず入院1か月。
12月の末くらいに退院しました。
退院後も「アリピ……」あるいはその名もズバリの「エビリファイ」を1日の服薬量最大の24mgが続きました。
それでも奇々怪々な行動はなくならなかったし(突然玄関に行って暗闇の中お辞儀をしていたりとか)、1月末から2月にかけては「安物の服を買いまくる」そして「商品の交換をしたがる」が出てきて、お金をどんどん使うので、ワタクシなんかは泣き暮らしました。
お医者さんにも精神保健福祉士さんにもブログにも、とにかく会う人会う人にワタクシはSOSを発射!
そんな中、お医者さんは「アリピ…」を12mgに減らし、「ブロナンセリン」という薬を1日に6mg処方されました。2回に分けるので一回3mgずつです。
この薬は「セロトニンとドーパミンの受容体を遮断する作用がある」のだそうです。
で、結果的にはこれが効き、息子の症状は改善して行きました。
ちょっと症状が改善すると次は「返品に追われる」ですね。
これには親も巻き込まれ、結構大変でした。
でも、会話が成り立つようになってほんと良かったです。
その後薬の比率は「アリピ……」が減っていき、「ブロナ……」が増えていきました。
今は「アリピ」なし「ブロナ」のみです。
これがどうなっていくかはまだちょっと様子を見ないとわかりません。
ともかく、薬の力はすごい!
仔羊おばさん