さて、前回のブログは人によっては
仔羊おばさん、あなたの考えは間違っている!
って思われるような内容がありました。
「凡な女子なら凡な男子のほうが企業はほしいんだー」といった内容です。
ゴメン。
でも、企業の本音は見といたほうがいいという考えでいます。
中学、高校と女子校で過ごしました。
女子校ってところはどんな重い物でも自分たちで運ぶんですよ。
だから、別に「女子だからこれできない、あれできない」と感じることはなく、なんなら「女性だけでも何も困ることなんかないじゃないか」と思うようになるくらい、女性の天下だし、男性に甘えることもありません。
一人で持てない重いものは二人で持てば、あるいは三人で持てば解決するのです。
( ̄ー ̄)
だから「女性に重いものが持てない」という発想なく過ごします。
ところがです。
就職して男性社会の中に入ると、こういう現象が起きます。
女性だと二人で運ぶ重さの物を、男性なら一人で運べる、ということが起きる。
すると、企業としては同じ賃金なら男性社員一人を雇うだけのほうが効率がいいということになる。
そういう単純な理屈のことをワタクシは言っています。
これは、ワタクシがワーキングマザーだった頃にも痛切に感じていたことと共通項があります。
1日に24時間あって、その中で仕事に集中できる人と、ワーキングマザー時代のワタクシは同じ評価基準で頑張らないといけなかった。
こうなると女性、男性という単純な対立構造の枠をはみ出てきます。
よく「家事労働時間の平均が男女で違うから云々かんぬん……」みたいな論調もありますけど、命はって24時間仕事に賭けてる女性の面々もいます。
実際、ワタクシは日本語学校の事務系の仕事をしている女性から
「なんで妊娠中の同僚が配慮を受けて働けているのか納得がいかない。それよりも出張もし、無理をして働いている者を評価すべきだと思う」という意見を聞いたことがあります。
妊娠中でつわりで苦しいと定時で帰るし、出張の免除もある。
その人と同じ賃金で働くことに納得がいかない。
確かにそれも一つの理屈です。
ワタクシはその時、
「それでは手の不自由な人やその他の障がい者は永遠に企業社会で活躍できないんじゃないですか?」
と、反論しました。
まあ、日本で障がい者雇用がなかなか進まないことの、それも一因だと思います。
企業の本音は「少しでも安く雇い、少しでも多く成果をあげてもらいたいから、そんな人を雇用したい」
間違いではないよね……。
今、成果主義が多くの企業で採用されています。
成果主義って実は結構恐ろしくて「能力的にほぼ同等」の社員同士の場合、長時間職場にはりついてただ働きをした方がより多くの成果があげられる、という現象を呼びます。
もちろん職種にもよるんでしょうけど、職場に早く出勤する人より遅くまで居残る社員のほうが「がんばってる」という評価を受けることも少なくありません。
ワタクシはワーキングマザー時代、日々早く帰りたいがためにものすごく頑張っていて、決められた出勤時間よりかなり早く出勤してましたし、休日に家でかなり働いていました。
だけどもそれが正しい姿だとは思ってませんよ。
ただ、成果主義を本当の意味で機能させたかったら、勤務時間は厳密に守られなければならないと思います。
でないと長い時間頑張ったほうが勝っちゃうのよ……。
残業代が出る職場ならそれも防げるかなと思うんですけど、ワタクシがいたところは残業はあっても残業代はない、という業界だったんで……。
(。-∀-)
今は企業社会も変わってきて、介護や子育て、副業など様々な経験をしている人を評価しようという空気みたいなものも出てきていると感じます。
それは良いことだと歓迎したいですが、企業の本音も理解しておかないと、自分が損をしてしまうところもあると思うんです。
それって時間給で働くバイトやパートも同じで、「時給以上の働きをする」という人はどこの職場に行っても重宝されます。
本当に時給以上の働きがなくても、心がけにおいて「時給以上にがんばろう」という心意気は大事かなと思う。
そういう心意気は上司にも伝わるし、その他の「運」や「ツキ」も運んできてくれるかなというのがワタクシの考えです。
ただし、そんな下っ端の心意気に乗じて「がんばり搾取」をするような企業はいずれ痛いしっぺ返しを食う。
と、ワタクシは信じています。
仔羊おばさん