前職は、大手日本語学校の専任教員。
1年ごとの契約で、ボーナスはなかったが、休日は多く、保健のメリットや大手スポーツジムを安く利用できるなどのメリットも多かった。
一方、労働地獄は労働地獄だった。
そもそも、日本にしっかり労働基準法を厳格に守っている企業が存在するのか疑ってしまうほど、ワタクシの周辺の働きぶりはすごい。
たぶんもっと働いている人も大勢いると思うんだが、それって正常な世の中と言えるんだろうか?
ただ、前職も昼ご飯が食べられないほど忙しいのはよくあったし、夏休みや冬休みが長いといっても、必ず持ち帰り仕事はあり(もちろんただ働き)、土日が休みの完全週休二日制でも土曜は大抵授業の準備や学生の提出物を見ていた。
正社員でもないのに、「目標管理」もしっかりあって、実現できそうもないぎりぎりのハードルを設定し、息も絶え絶えに働いていた。
辞めた一番の理由は、居場所がなんとなくなくなったのと、
正社員になりたかった
の一言だ。
正社員になれてよかった。
今、自分の職場にほとほと嫌気がさしているが、それでも子供のことがなかったら、来年も我慢して勤めていただろうと思う。
給与はやはり正社員はよかった。
ボーナスもあった。
感謝すべきだ。
前職の大きい組織を出る時、いろいろ想定してはいた。
規模の小さい日本語学校のあれこれを、知らない自分ではなかったから、ここまで乗り越えてはこれた。
しかし今、かなり限界にきている。
もう一歩も前に進めないほど疲れた。
前職も持ち帰りの仕事は恒常的にあった。
今の職場に移って最初の3年は持ち帰り仕事をしないでちゃんとやってこれた。
しかし、コロナ禍のせいか「ガンガラ上司」のせいか、この1年は前職より年間休日が30日も少ないのに、またまた持ち帰り仕事が恒常化している。
とすると、この業界のこれは悪癖なのか?
ともかく、持ち帰り仕事の連発。
次に、電通鬼十則のパクリ社訓に始まる、いろんな理不尽な、あるいは時代遅れな労務管理の現実。
上司にガンガラ怒られるのもその一つで。
あるいは実は矛盾の多い人材ビジネスの存在や、理想的な結果は求められるが理想的な教育の実現には程遠い経営の困難。
教育って結局カネ。
と、ほとほと感じる今日この頃。
質の良い教育をするためには、やはり学生の払う教育費、学費はある程度もらわないといけないと痛感。
そういう、広い世間を知ることができたのが、転職の最大の収穫であり、メリットであり、何にも代え難い経験値になったと感じている。
やはり、海は泳いでみるものなのだ。
仔羊おばさん