我が職場の近くに、別の日本語学校ができる。
そして、その学校の教務主任の募集が「日本村」という、この業界の人々が常に見ている求人サイトに出ている。
なんと給料は30万円だ!
( ゚Д゚)
近々転職して教務主任になる、わが同僚がその募集を見て、ココロ揺れていた。
実は私も揺れている。
上記の募集もそうなのだが、ここ最近の我が日本語業界の人手不足はすさまじく、主任はじめ、専任、非常勤どれも不足不足!
先日は、我が家を訪れた妹夫妻にまで
あのなあ…誰か、日本語教師になりたい人とかおれへん?
と聞いてしまった。
日本語教師には資格が要るので、ど素人がいきなり教壇には立てない。
420時間の専門の受講+大卒。
大卒でない場合は、上記にプラスして日本語教育能力検定合格が必要。
ワタクシが40歳でこの業界に舞い戻った時には、非常勤でたとえ大卒でも、さらに上記の検定合格がないと雇ってもらえなかったので、それよりは随分ハードルが下がっている。
それでも不足なのだ。
更に、これまでは技能実習生、留学生が単純労働を下支えしてきていたが、この4月からは「特定技能」なるビザも出現する。
するとますます教師が不足しそうなのだ。
ただ、技能実習生や特定技能の人たちへの日本語教育は、おおむね1か月半~2か月程度が1クールにはなっている。
日本語学校は1年半か2年が学習機関になる。
この二つを並走させるのって結構大変である。
トモカク、人がいない、人が!
おまけに「誰でもいい」ってワケにもいかない。
やはり、学生がついてくるだけの授業はできないといけない。
すると、本当にいないのだ。
我が校のような後発弱小の日本語学校は、1人前に育ったと思ったら、待遇のよい他校に人を取られて終わり…。
で、中小は先細り、大手は栄える。
助けてくれい!
「給料のよい新規校」は誘惑だが、一方で、この業界に長くいる私から見ると、給料の多いのも考えもんだという予感もする。
すごい残業を期待しているとか困るし、来る学生の質とか、経営者の姿勢や他のスタッフの質とかもとても重要な要素で、そういう点でワタクシの勤める今の日本語学校はかなり「まとも」なので、私はきっとその新設校に履歴書を送ることはないと思う。
ただ、今の職場が「週休二日になればいいのに」と、ささやかに願うばかりだ。
とちあえず大好きな奈良美智の作品の写真を貼る。
仔羊おばさん