おカネの話、しちゃいます。
でも、クソ長く働いてきた割には、それも正社員やら常勤講師やらで働いてきた割には、私の収入はずーっと低いので、スケールが小さい話になるかもしれません。ご容赦ください。
私の狭い世界の中では、仕事に対する賃金がいくらか、ということでお仕事ライフは変わってきます。
か~~~んたんに言っちゃうと、賃金が安ければ安いほど、上司や組織の良い評価は得やすいです(少なくとも私が働いてきた世界では)。
「給料が安いのに、いい働きをするじゃないか」と言ってもらえるのです。
これが、給料が高い人だとそうはいきません。少々結果をはじいても「当然」の範囲内、大きい結果をはじいてこそ高評価です。
私は前職で給料がぽんぽん上がった時期があって、実際、日本語業界の給与水準からすると上がり過ぎてしまいました。額面で30万円越え、手取りで25~27万円あたりですかね。非正規ですからボーナスなし、退職金なしですよ。
上司にすりゃ「仔羊が辞めて新人に首をすげかえることができれば月10万は節約できる。10万なら週4日教える非常勤一人分はゆうゆう出せる」と考える額です(たぶん)。
なぜそうもぽんぽん上がったのかというと、ちょっと手柄話になってしまうのですが、上がる前、つまり私の給与がそう高くもなかった頃に、受け持ちのコースで日本留学試験(日本人の学生でいう「センター試験」みたいなもん)の点数で国内最高点を、なぜだかどっと排出したのです。
ただ、私の力がなかったとは言いませんが、実際、担任の力、学生のやる気、非常勤講師の質の良さ、学校組織のかなりな厳しさなど多くの力が結集しての高得点であったことは事実です。
サッカーの試合で、ゴールのシーンが何回もオンエアされて勝利の要因に挙げられるけど、実際、試合に勝つにはMF、DF、ゴールキーパーから監督、コーチ、チームスタッフに至るまで多くの人の力の結集が大切、というのに似ています。
一人だけ踊ったって、
何、踊ってはんのん?みたいなことで。
(;^ω^)
一人だけの力でできることではないのです。
だから、昇給は誰かに偏ることなく全員に一律、でぽんぽんと上がっていった時期があったわけです。
で、その中で入校の早かった、私の1年先輩と私の給与が上がり過ぎてしまったのです。
危険な状態でした。(>_<)
そういう風に考えると、給与はあんまり上がらん方がいいのです。
なぜなら、学生の成績が年々常に上がり続けるなんてことはないからです。
そのタイミングで学科長が変わり、私が退職に至る、その後の4-5年で、私の給与も下げられ続けましたが、1年上の先輩は冷遇されて辞めて、他の高級非常勤講師の時給も下げられたと聞きました。
こういう時、給与をぽんぽんと上げることを決めていた以前の学科長や、その部下だった以前の主任の責任は?
なーんて考えるのは下っ端の人間だけで、新しい上司としては、まずは自分の成果を出すために、ともかく削れる人件費は削ろうとするゆえ、そういう事態が起きてしまったのだと思います。
給与のことは、私もただの常勤講師が30万を越えるのは危ないと思いましたので、30万を超えるときに、実は、「後から下がるくらいやったら、その方が嫌なので、もしもそうなるなら上げないでくださいね」と主任に言ったのです。しかし、当時の主任は「そんなことはあり得ない」と思っていたらしく、一笑にふされました。
「上げてやる」と言っているのに、それを「いらん」などと口走るのが信じられなかったのでしょう。
でも、それまでも立場の弱い非常勤講師から首切り(「雇止め」という専門用語でそれは呼ばれている)が行われたりするのを見てきた私としては、ちょっと恐怖がありました。
実際、その後、「給料下げます」ってことになりましたしね。仔羊の読みは「当たり」でした。
そんな私なので、先日、今の職場で主任になってほしいと言われ、主任手当の話が出た時、即座に「そんなんいりません」と即答しました。
(;^ω^)
アホ
と笑ってください。
それくらい、日本語教育業界の組織は講師を守りません。経営基盤がぜい弱な業界ですから、守りたくても守れないのだと思います。
これから就職をする方は、業界をよく調べましょうね。
(^◇^)
仔羊おばさん