まだ前職に就きながらの転職活動にあたっては、履歴書を送る、あるいは応募するのに、私なりに基準はあった。
まず、自分のよく知っているライバル校には行かない。
これは、前職の学校を心の底から嫌になったわけでもなく、愛着もあったことが大きく関係している。なんとなく「干されてる」感も持っていたし、次に「仲間外れ」的なポジションに自分がいくことを予感はしていたが、それでも自分から退職しようとかは考えていなかった。
冷静に振り返ってみても、結局、その時点で私は学校の足を引っ張っていたのではなく、むしろ貢献の方が勝っていたのだと思う。
だから、逆説的な言い方になるが、「干される」程度で済んでいたし、難物と言える業務分担に当てられていたのだと思う。
あれで「貢献度が低い」とかだと、私が転職活動をするまでもなく、あっという間に退職に追い込まれていたかも(残酷な話)。
次に、正規雇用になれること。
待遇的に横ばいだと、このまま60まで勤め上げて、非常勤でどっかに行くという選択をすればよい。その時はライバル校に行ってもいいかな。
あとは、当然のことだが、金もうけだけ考えている学校には行かない。
まともな学校に行く。
これは、自分の「ハナ」を信じるしかないが、キャリア残り少ないのに、まともじゃない学校をまともな学校に変えようとしているうちに定年がやってくる、という事態は嫌だった。
給料はできれば横ばい。
これは、下がるのはやむをえないと思っていた。覚悟していた。世の中甘い話はない。だけどあまりにどっと下がるなら、転職せずに続ければいい。
求人募集は、いろんな転職サイトにも登録はしたが、結局「日本村」という、日本語学校の求人を行っているサイトを利用することになった。
仔羊おばさん