さて、日本以外の万博で一つ、思い出深い万博があります。
さて、皆さんは覚えておいででしょうか?
このキャラクターの名前、出てきます?

カタカナだと「ハイバオ」で、あんまり可愛くないんだけど、漢字は
海宝
で、中国語読みだと発音はむしろ「ハイパオ」に近く、カワイイ感じなんですよ。
赤ちゃんのことを「宝宝(パオパオ)」って言ったりするんで、上「海」万博のマスコットキャラクターの名前としては、なかなかのお見事さ。
夫が上海出身なんで、それまでも2年に1回くらいは上海に帰省していた我が家です。
この万博が決まってから、ワタクシは相当戦意を高めておりましたよね、ええ。
なんせ70年の大阪万博の興奮を知ってる身としてはです。
この2010年開催の上海万博は、およそ70年の大阪万博に相当する国家行事となるのは明白でした。
2008年に北京オリンピック、その2年後の上海万博は、いわばようやっと先進国に追いついた感のある中国が、本格的に国際社会に打って出る、そう、まさに1964年東京五輪1970年大阪万博のセットと同じ位置づけをそこはかとなく感じさせる国家プロジェクトだったわけです。
一方、夫の兄弟や親せきもそうなんですけど、現地の方は
万博って何ぞや?
というのが正直なところだったと思います。
上海国際博覧会。中国の略称は万博ではなく「世博」。来場者数は史上最多の7306万人。
史上第二位は70年大阪万博の6422万人です。
さっきも書きましたが、ワタクシはこの万博の開催前より、行く気満々でした!
夫の親族の方やなどが「2010年には博覧会あるからねー。その時にまた上海においでねー」とおっしゃる度、ワタクシは
ええ、ええ、来ます来ます!
必ず来ます、
きっと来ます!
絶対絶対来ます~~~!
(≧▽≦)
と、いつにもなく返答に力がこもってました。
その積極的な姿勢に、きっと夫はじめ親戚もちょっと引き気味でしたかね。
「博覧会って、そんな魅力的なもんなんだー」と、わかってもらえたんじゃないかな。
さてさて、その、肝心の上海万博ですが、とにもかくにも来場者数が多く、ゲート前で列、パビリオン前にも列、列、列、列……でした。
我が一家も計画通り上海に帰省しました。
でも、家族で……となると、いっちばん酷暑の、お盆の時期となるわけです。
いやー連日、37、38、39、40度でしたよ!
チケットは紙の時代で、上海では住民や、また職場単位などで配られていて、私らはそれを分けていただきました。
紙チケットって、そういう点ではお手軽ですよね。
今回の2025万博では転売を防ぐためか? 基本的に電子チケット主流ですんで、お互いに融通しあうとか難しいです。
連日のその酷暑にもめげず、ワタクシは絶対に万博に行きたかったです。
これまた夫はじめ親戚の方々は、
えええーこんなに暑いのに?
しかも入場までもっのすごく並ぶのに?
で、入ったところで何が見れるわけでもないのに?(激込みですから……)
入っても列、列、列で、何か記念グッズ買うといってもバカ高いのに?
(。´・ω・)?
なぜにそんなに行きたがる?
どっちかっつーとそんな雰囲気だったかなと思う。
( ̄ー ̄)
当時、上海万博の大人気パビリオンは:
1.中国国家館 (当然ですわ)
2.サウジアラビア館
2.日本館
でした。サウジと日本は同位
ワタクシは、ですんで、この3つは早々にあきらめました。
ただ、中国国家館はあまりに人気でありましたし、博覧会終了後も何年か残っておりましたから、翌年だったか2年後だったかに入館して観覧できました。
巨大な絵巻が動いているような展示で、すごく見ごたえがあり、なるほどなあと思いました。
あと、都市参加もありまして、台湾は「台北市」としてパビリオンを出していました。小規模でしたね。
なんか「未来都市」みたいな展示だったかな。最後に写真を撮ってくれるのがあって、夫とともに仲良く写りましたよ。
( ̄▽ ̄)
大阪市(府?)も都市参加してて、「大阪・関西ってこんなきれいなところですよー」的な、トンネル丸ごと映像、四角い箱丸ごと映像、みたいな展示でした。しかし、その脇に置かれていた「水道システムの展示」(誰も注視してなかったけどさ……)を拝見して、あー我が故郷・大阪が売りたいのは水道システムなんだわ……と思ったのを覚えております。
その他、どのパビリオンを見たんだか、とある1館を除き、よく覚えておりません。
その、記憶に強烈な1館、それは?
そうですね。
ワタクシは皆さんに問いたい。
もしも仮に、上海万博に行くことができたら、皆さんはどの館に行きたいですか?
サウジと日本と中国は外してください。
じゃあじゃあ、どこになりますか?
アメリカですか?
イギリスやフランス?
インドネシアとかフィリピンとか?
ワタクシはねえ。
もうこれは、ここしかない!って思ってたんです。
この国は、中国以外ではそうそう見られないだろう……。
はい。それは、
北朝鮮館
でした。
ウワサの「喜び組」とか来てるかな?
かすかな期待がよぎります。万博だもんね。
北朝鮮館はどこにあるのだろう?
子供と夫を連れて、酷暑の中、2時間近く待ち、ようやく万博会場内に入ったはいいものの、人、人、人……。
日本館は近くまで行ったけど、待ち時間3~4時間くらいでしたから、もう無理。
ワタクシの脳裏に浮かんだ熟語。
それは、
淘汰
の2文字でした。

海外からの客もいる、上海地元の人もいる、けど中国国内の観光客もごまんといる中、列に横入りしたい気持ち、自分だけ優遇されたい気持ち、自分だけ列をすっとばしたい気持ちはもちろんわかったんですけど、それよりも
ふつーにしてたら、生存競争に勝てない。
ふつーにしてたら、この人の波にやられて自分は生き残れそうにない、あの感じ。人生初めての感じでした。
なんかねーいろいろ氷解した感覚を持ちました。
こんだけ競争が存在する国に生まれてしまったら、そりゃああなるわな……(「ああなる」ってどういう意味?)。
おとなしゅうしてたら、淘汰されるだけやもんな……。
みたいに思いました。
日本も人口、そんな少なくないと思うんですけど、でも、上海万博で感じた多さは尋常じゃなかったです。
大型バスもどんどん万博会場につけて、次から次へと人がやってきます。
途切れることなく毎日毎日。
で、
北朝鮮館
なんですけど、偶然通りかかった時、間髪を入れず、すぐ、「ここ入ろ!」と家族に呼びかけました。
なんてっても暑かったしねー。
砂漠でオアシス見つけたみたいな。
誰も並んでいないし。
(。-∀-)
大変な不人気。
不人気でしたよー。
誰一人並んでないパビリオンなんて、まずないんだもん。
パビリオン内はですねー。
いやークーラー効いてて、ほんま助かりましたわーーーー。
展示はねえ。
パビリオン内片側に池があって。水は透明できれい。水深は浅くて、せいぜい5センチあるかないか。
その真ん中にそびえたつのは。

主体思想塔を模したものがあったと思う。
大阪出身のワタクシにはPLの塔みたいに見えた。( ̄ー ̄)
でも、北朝鮮館だもんな。塔といえば、もうあれしかおまへんがな。
で、展示らしい展示はその池と塔と、あとなんか緑がちょこっと……。そういや壁には青空が描かれていたかな?
それだけ。
あとはなんか、空間。
それだけ。
突然!
「〇×%$▽!」
パビリオン内の係員さん(どう見ても制服軍人にしか見えんかった)が叫んでいる。
地元・中国の小学生くらいの子供が池に入っていた……(きっとあまりに暑かったのね……)
鳩が豆鉄砲食ったみたいにびっくりしている子供。
池に侵入した子供をどやしつける北朝鮮館係員軍人。
私がかすかに期待していた「喜び組」みたいな美女はおらず。
いたのは軍服っぽいものを着ている係員が一人二人。
出口あたりで売っていたお土産は
金(キム)主席や主体思想塔がデザインされた切手とかバッジとか。
変な話、それらを売ってた台もねえ。
なんか、昭和のガラスケースみたいな雰囲気でした。
ほんま、誰も買ってなかったし、なんなら見てるの私だけやったし。
誰も入らんわけやな。
でも、涼しくて、列にも並ばないで済み本当にありがたかった!
万博のお土産というか記念品は、ワタクシの記憶によれば公式グッズみたいなものは売ってて、うちらが買える価格帯のは品数はせいぜい10種類あるかないかだったのじゃないかと思う。
それでも、現地の人には高すぎて、そんなに飛ぶようには売れてなかったと思う。

ワタクシはこれを買った。
竹の繊維でできてるタオルハンカチ。
15年使っていますが、いまだくたっとならず、モノは良いですね!
でもこれもお安くない価格だったと思うんですよ。
夫も夫の家族も何にも買ってなかったもんな。

海宝ちゃんもすっかり色あせ。
グルメでは、たこ焼きとかがすんごい人気で、めっちゃ並んでました。
まあ、そんなこんなで、
北朝鮮軍人?の怒鳴り声がワタクシの上海万博の思い出です。
いやー
時空を越えましたわ。
( ̄▽ ̄)
暑い、暑い夏の出来事でした。
仔羊おばさん