昨日は「選択的夫婦別姓」を認めない現在の法律に合憲判決が出ましたね。
ワタクシは、外国人(中国人)と結婚しました。
日本て国は本当に変だと思う一つのことなのですが、結婚相手が外国人だと、役場に結婚届を提出する時には「名字の選択のところは何も書かないでくれ」と言われ、その通りにすると自動的に別姓となります。
( ゚Д゚)
エエエ
ただ、「同姓にしたい場合は法務局に行ってね」という案内もあります。
ワタクシは、そういうめんどくさいことをしなかったので、結婚当初、夫が日本に帰化するまでの何年かは別姓でした。
結婚して結構すぐに子供が生まれましたが、これも何の手続きもしなかったため、子供の国籍は日本で、自動的に日本人の姓になり、子供はワタクシの姓になりました。
でも、中国名もなんかほしかったので、夫の親御さんに名前を付けてもらいました。ただ、それを戸籍名に入れるとかはしませんでしたから、まあいや歌手や俳優さんの芸名みたいなものでした。「劇団ひとり」みたいなね。
話しをわかりやすくするため、登場人物の名前を下記のようにします。もちろん全て仮名よん💛
夫:王 熊猫
妻:仔羊ヤギ子
長男:仔羊にゃん太郎(中国名:王天熊)
次男:仔羊ワン次郎(中国名:王地熊)
さて、そんなこんなでばたばたと忙しく日を送るうち、大学時代の友人から
「別姓を選択するため、法律上の離婚をすることにした」と連絡が来ました。
友人のところも夫婦と子供二人。子供の姓も一人は父親と同じでもう一人は母親の姓と徹底しています。
ワタクシは、ひたすら申し訳なく思いました。
だって、ワタクシは夫が外国人というだけで自動的に夫婦別姓で、友人はわざわざ離婚をしないと別姓にできない。
これまたエエエ!
( ゚Д゚)
そんな離婚まで💦
が、ワタクシの当時の正直な気持ちでした。当時も「通称」とかで結婚前の名字を使う人も増えてきた頃で、「別に通名にしたらエエやんか」というのがワタクシの正直な感想だったんですね。
でも、その友人の職場はものすごく融通がきかないところで、戸籍上の名前しか名乗れないという!
で、別姓にするには離婚しかないという……。
m(__)m
ごめん、ほんまごめん。
いや別に私は名字はどっちでもよかってん。そりゃ、日本語の教師だから日本人ぽい名前のほうがいいんだけどさ。
そんな意識の薄い私があっさり別姓認められて、友人は認められないなんて、いや、ほんま申し訳ない!
日本語の先生って、
1.そもそも国際結婚が多い。
2.よって名前もカタカナとか多い。でも漢字圏の夫も多い。ワタクシのように名字を変更せず別姓夫婦もいる。
3.本名で通す先生も珍しくないので「モンロー先生」みたいのがいる。一方、戸籍名に関わらず日本名で通す先生もいる。
その理由:ワタクシの場合
ワタクシは夫が中国人で、それを聞くと学生の中には「先生は中国人をひいきしている」みたいに言われることもあったので、夫が中国人ということは伏せていた。ワタクシと同じ理由で伏せている先生もいるし、職場もそういうことに理解があるから通称名でも全く普通。
その後、夫は日本に帰化したんだけど、その時に子供が保育園で日本の名前で呼ばれてたから、夫はワタクシの名字を選んだ。子供が急に名字が変わるのはかわいそうだと言っていた。で、夫の戸籍名及びパスポート名は
仔羊熊猫
になった。前の姓:王 は、子供たちと同じ「芸名」みたいな位置付けだけど、昔からの友人は「王熊猫」と呼んでいる。
また、その後子供たちは小・中と中華学校に通った。そこでは「王天熊」「王地熊」の名前つまり通名を使った。
当時の年賀状の我が家の名前記載は下記のようにしていました。これで日本サイドにも中国サイドにも年賀状を出していました。
仔羊 熊猫 (王 熊猫)
仔羊ヤギ子
仔羊にゃん太郎 (王 天熊)
仔羊ワン次郎 (王 地熊)
そしてワタクシ、仔羊ヤギ子だが、中華学校関係者の間では「王太太(ワンタイタイ)=王さんの奥さん」あるいは「王ママ(王君のママ)」と呼ばれていた。
夫婦の名字が違うと、こういう、学校関係なんかでめんどくさいのではと心配される方も多いと思うが、結局そういう呼称が使われることになるので、別姓にしてもさして問題は生じない。
なんか男性優先でいややわーと思う人もいるかもしれないが、中国では別姓が当たり前で子供は一般的に父親の姓を使う。
よって、別姓ですべてが平等の実現、というのでもないことは書いておく。
中華学校でも、国際結婚カップルは少なくなく、日本人がパートナーの場合、姓はそれぞれ好きにしている。整理すると、
1.中国人同士のカップルは別姓 学生の母親は子供の名字に「ママ」をくっつけて呼ばれるので、結果的には夫の名前で呼ばれることが多くなる。
2.どっちかが日本人だと、戸籍名を別姓のままの人もいれば、同姓にしている人もいる。そして、学校では好きな名前で活躍している。
たとえばワタクシの夫は戸籍上は日本に帰化してからは戸籍名・パスポート名は「仔羊熊猫」だが、中華学校関係者の間では「王熊猫」のままだった。
もはや本名が芸名、通称名と化してしまったというか。
そんなこんなの生活を送ってきたワタクシの考えで言うと
1.夫婦別姓でも別に問題はない。
2.結婚相手が外国人だったら別姓が基本路線みたいになってるのに、同国人だったら統一しろ、ってどういうこと?
3.「家族の一体感」をよく言われるけど、同姓カップルでも離婚するからあんまり関係ないと思う。
4.どうせその場その場で一番便利で間違いのない呼称で呼ばれることになるから、現実には妻側が夫の名字で呼ばれることも多い。そんな現実もおおらかに受け入れたほうが生活はしやすい。
かな……。
ちなみに、ワタクシは夫を今でも「王さん」(仮称)と呼んでいる。家の中でもそうなのだが、外でそう呼ぶと、なんか他人同士みたいに思われてるかもしれない。
一方、夫は私のことを「ヤギ子」と呼んでいる。
実はあんまり好きな呼び名ではない。子供の頃からニックネームがあって「おヤギ」(仮称)と大抵の友人に呼ばれているためだ。
ワタクシの父からはそういや「ヤギ子」と呼ばれていた。
母はたいてい「ヤギちゃん」と呼ぶ。アラ還の今でも「ヤギちゃん」だ。
今日は最後にヤギの写真でお別れします。
仔羊おばさん