50~60代女性の転職 from55life

長年のワーキングマザー経験から綴る今

若かりし頃に望んでいた世の中になった(?)けど……ーフジテレビ問題からー

今回の中居正広さんの一件から始まる、フジテレビの問題。

問題がどんどん大きくなっていますね……。

 

ワタクシは若い頃に台湾で2年、日本語教師として住んでいた時期があります。

行く前に大阪で最も規模の大きい(当時)、大阪を代表する大型の書店に、台湾に関する情報がほしくて行ったことがありました。


とりあえずは旅行のガイドブックなどを当たったのですけど、当時は「買春ツアー」の情報などが掲載されているものもあり、そんな1冊を開いてしまって、見てしまって、すごく怒りと悲しさと、その現実をどうしようもない自分の情けなさ、どこにその気持ちを持って行ったらいいかわからないやるせなさ……。

本をすぐに閉じて書店を後にしました。

1980年代後半のことです。

ワタクシは20代後半でした。

当時は日本の男性の東南アジアへの買春ツアーが多く、珍しくなかった頃でした。

日本は先進国でそれらのアジアの国や地域とは経済格差も大きく、また、今よりもずっと男尊女卑的な世の中でした。

ワタクシが大学に進学した頃は識者の中でも「女子が大学に行くようになったら国が亡びる=女子大生亡国論」なんかを言う人がいたくらいです。

そんな世の中でしたけど、ワタクシはその「買春ツアー」の載ってるガイドブックを見た時、

この、大阪の「顔」ともいえる、大阪を代表するような書店でこんな書籍を扱っているのは本当に許しがたい!

と思ったのです。

金輪際、この書店で本は買わない!

とまで思いました。

猫 大型書店 に対する画像結果

さて、そこで、今のこの

中居正広さんに端を発するフジテレビ問題です。

コンプライアンス

コンプライアンス

コンプライアンス!!

 

もしもあの頃のワタクシに

あんたが60になる頃には「買春ツアー」なんて、そんな旅行をするなんて口に出すのも恥ずかしい世の中になっているよ。

台湾は発展を遂げ、日本に観光旅行に来るようになっている。

女性と性的なトラブルを犯したアイドルやタレントさんは芸能活動できなくなるし、

その件に

もしかしたら(←これ重要)

社員が関与したかもしれないテレビ局のCMや番組スポンサーから企業が続々と撤退する。

「人権意識」が問われる時代になっている。

もしもあの頃のワタクシにそう言ったら、彼女はガッツポーズをし、

そう!

それがあるべき姿だよ!

日本は正しい方向に進んだんだね。良かった!

と、喜んでくれるかもしれない。

 

けれども、実際、今回の件で、還暦を過ぎたワタクシの心中は、そんなに喜んではいません。複雑です。

もやもやしてます。

もちろん一つには、ワタクシも多くの人生経験をしてきて、男性とは時に性的衝動が強く出てくるし、それは何も異常なことではない、ということを理解しているからです。

(暴力を肯定はしませんよ)

今の還暦過ぎたばーさんになったワタクシならば、全く同じガイドブックを見たとしても、もう少し冷静に受け止めることができたと思います。

そこに経済格差がある。貧困がある。貧困から抜け出したい人がいる。仕事といっても性を売るしかない人もいるし、性を売らないまでも夜の世界で稼ごうとする商売が出てくるのもそう不自然なことではない……と、今のワタクシは冷静です。

実際、当時の台湾では台北の有名な歓楽街(バーやホステスさんのいるようなお店)の日本語版ガイドブックが1流のホテルのフロントにも置かれていました。

店側にしたら、質のいい顧客に来てもらってお金を落としてもらいたい……からですよね。

ガイドブックにしたって、そういった出版物があろうがなかろうが、そういう場所に行きたい人は行くわけで、また業界が業界だけに、より悪徳な業者が暗躍するのは避けたいという当地と顧客の双方のニーズがあったのかもしれません。

まあ、そういう時代を経てきたワタクシの目から見れば、ちょっと今回の各企業の反応は、ちょっと過敏にも映ります。

今さら「コンプライアンス」なーんて声高に言っている識者の発言を聞くと、ちょっとどっちらけた気持ちになるのも事実です。

今さら、何言うてんねん!

みたいな感情です。

 

しかし、それにしても、後味が悪い。

若かりし頃に望んでた世の中になったんです。

喜べばいいんです。

でも、なんか喜べません。

( ̄ー ̄)

なんか間違いとはいわんけど、ちょっとやりすぎちゃいますか? って気持ちになっているのも事実です。

 

しかも、中居氏は引退する、と言う……。

ワタクシはファンとは言い難いですけど、優れた俳優さんだったのは間違いないことだと思うし、多くの番組でいい仕事をなさってたと思うんですよ。

野球とか……。

あとは東日本大震災の復興にも尽力されましたし。

 

やっとトラブルに遭った女性が声を上げられる世の中になった。

そして、加害男性と加害に与したかもしれない社員を抱える企業が大変な損害を受ける、そんな世の中になった。

喜べばいいんです。でも……。

 

やっぱり喜ぶ気持ちにはなれません。

 

一斉に報道している各メディアの報道やら、テレビ局の対応のまずさを指摘する識者の方々の発言を聞いていて、どうにも居心地が悪い。

一斉に「手のひらを返している」という印象が強くて、どうにもそれが不愉快の原因かな……。

 

仔羊おばさん