選択的夫婦別姓の問題が、先の衆院選でも争点の一つになっていました。
でも、これってものすごい重要な案件(例えば「103万の壁」とか「憲法改正」とかだと全国民を巻き込んでの上へ下への大問題となる)に比べると、今すぐどうこう、という問題ではなさそう。
「何言ってんの!緊急だよ!」という方、ごめんなさい、許して……。
<(_ _)>
まあ、ワタクシの観点では「これ絶対!」と考えている人はまだそんなに多くないのかなと感じます。
私自身はなんと「棚ぼた」で夫婦別姓を30年前に手に入れてしまったため、与党やその他の方の「選択的夫婦別姓反対」の主張が全く腹落ちしません。
そもそも、私はごくごく平凡な一国民でして、子供のころから「将来結婚したら自分の苗字は変わるもの」とこれっぽっちも疑わず育ちました。
何なら、世界中の国がそういう制度だろうぐらいに思っていました。
で、ですよ。
長年の独身生活に別れを告げ、ついに婚姻届けを提出する日がワタクシにも訪れたわけです。
市役所に書類を提出。
証人は誰に頼んだったっけ?
もう覚えていないなあ。
でも、これで正式に夫婦なんです。
夫はもと留学生で中国籍でしたから、中国の方にも婚姻届けを出し、日本の方にも出すということです。
すると市役所で
「外国の方と結婚ということでしたら苗字は変わりませんので、苗字の欄は(どっちのせいにするか書く欄があった)空白にしておいてください」
はあ?
( ゚Д゚)
市役所の方は続けました。
「姓を一緒にしたかったらそれもできますので、こちらに行って手続きをなさってください」
法務局(の出張所?だったかな?)がどこにあるか書かれた紙を手渡されました。
場所は市役所の隣? かあるいは敷地内か、あるいはごく近所にあるような印象でしたかね。
ワタクシは、結婚式のあれやこれやですっごいその頃忙しく大変でした。
なんかこれ以上あっちに行ってこっちに行って……までして同姓にしたいと思いませんでした。
夫の姓だとなんか売れない演歌歌手みたくなるしさあ……
すみません。この言い方で傷つく方がいらっしゃったらごめんなさいね。
でも、正直な本音でございましたわよ。
だから、ワタクシは「これ幸い」と夫婦別姓の道を選びました。
棚ぼた
でした。
だからですね。
なんで日本人同士だとこれが別姓にできないのかは、私にはわかりません。
外国人だったら別姓でのうのうと泳がせてきたくせに、日本人同士にはその自由は与えない。
「選択的」とは、同姓にしたければできる、ということなので、自分の苗字に嫌な思い出があって、結婚を機に変えたいというなら変えられるわけだし。
まあ、結婚した時、別姓だからどうこう、ということは何もありませんでした。
その後、日本語学校の教師歴が長くなって、責任が重くなるにつれ、日本人の姓であることは結構重要なことになりました。
夫が中国人だと「だからあの先生は中国人びいきだ」と言われる可能性もあるから、夫が中国人だということは学生には隠していました。
別姓はそういうメリットはありましたかね。
後日、夫が帰化する際には日本人同士になってしまったため、姓を同一にしないといけなくなりました。
その時は子供が二人いて、日本姓つまりワタクシの苗字にしていましたから、夫が私の苗字にする、と言ってくれ、結局私の苗字で全員暮らしています。
婿養子のような感じですな。
( ̄ー ̄)
まあ、改姓、という時に「必ず男性側の姓」と考えてる時点でまだまだ差別的ではありますね。
あと、付記しておくと、中国は結婚しても別姓が原則です。
どっちかの姓に統一、ということはないので、夫も夫の家族も別姓だからどうこうは思わなかった。
うちの家族は我が家の苗字だったから、父も内心はうれしかったんじゃないですかね。
まあ、そんなこんなで夫婦別姓を30年前にあっさりと、望んでいたわけもなく手に入れた人間がここにおります。
結婚相手が外国籍なら「別姓どうぞ。同姓にしたければその方法もあります」
日本人同士なら「どっちか選べ」
うーん。腹落ちせん。
日本はおかしいぞ。
仔羊おばさん