ワタクシは大阪の人間でして。
「大阪の人間」とはですね。
東京であろうが台北であろうが、アメリカであろうが、国内はおろかとにかく世界のどこに行っても大阪弁で話してはります。
そういうのを当地で聞くと自分のことは棚に思いっきり上げて、眉をひそめ、
「なんで大阪の人ってこうなんやろ?」とか感じちゃったりします……。
大阪人=大阪弁ということです。
で、大阪生まれで大阪育ちのワタクシ、朝ドラも大阪局が担当してるものは結構リアリティー感じながら見られるのですが、東京製作のものは「なんか気取ってるよなー」で感情移入できなかったりします。
例えば「半分、青い」ってのがありました。
たまたま幼馴染が
佐藤健と永野芽郁(のような超のつくかっこいい&かわいい)って……嘘っぽくないです?
ありえへんやん!
('ω')ノ
とか思うわけです。
例えば「君の名は。」
にしても、たまたま入れ替わった子がこんなに「超のつくかわいさ」ゆえ話が成り立つのです!けど、そんなことの起こる確率って低くないです?
で、映画開始早々そこにしらけちゃったりするわけです。
それが大阪局のものだとどんな美男美女でも大阪弁を話すことによってそれなりのダサさや3枚目っぽい気分が醸(かも)し出されることによって中和され、ワタクシはドラマに入り込めるのです。
前置きが長くなりましたが、今回の「寅に翼」は関東ものですけれど、すんごい感情移入できています!
それは働く女性の先人たちの苦労を丁寧に描いてくれているからです。
今週ドラマは寅子さんが弁護士の資格を得ても女性であるがゆえ仕事の依頼をなかなか受けられない……ということを描いていました。
それって私が最初の職場で感じた「社会の壁」と一緒やがな💦
ほかにも、寅子の母親(そもそも勉強する道があるという世界がなかった)やお兄さんの奥さんの「はなさん」(ワタクシに言わせれば「幸福」を追う生き方として彼女は賢い道を選んだと言えると思う。専業主婦の感じる寅子への羨望をよく描いていたと思った。「したたかに生きる」は現代女性の処世術として今も生きている手法の一つ)、その他寅子の同級生たちなど、どの登場人物にも自分が入り込める要素がある。
男性陣も様々あって、嘘っぽくない描き方をしてくれていると思う。
ドラマですからある程度のカリカチュア(誇張)はあるけど、群像をうまく使って表現してくれているのではないかな。
岩田剛典のみルックス良すぎ……
あかん。もうちょっとカッコよさを隠せなかったんですかね?
しゃあないなあ。
隠しきれないカッコよさ。
( ̄ー ̄)
世の中にはそんな人も。
ともかく、なかなか見ごたえを感じています。
主演の伊藤沙莉さん、確かにはまり役になりそうですね。
100年前の話ではあるけど、実際、当時の女性たちが抱えていた不平等な状況は、今も根底には変わらず横たわっているなあ。
だから、ワタクシ世代の働く女性は後進のため、と思って頑張ってきたけど、さらにもう100年経ってもまだ問題は残っているかもな。
でも、少しずつは変わってきたし変わっていくだろうし、また、「完全平等」とは異なる形の「いいカンジの平等」を追い求めていくことになるのではないかなとワタクシは思う。
例えば、今日本は人手不足で外国人雇用を増やそうと道を模索しています。
で、「日本人と同待遇」であれば「それが平等である」と多くの方が考えているであろうし、一概にそれが間違いだと言う気はありませんけど、しかし、ワタクシは長年多くの留学生と接してきて今思っていることは:
日本人と同待遇
ではダメで、
日本人以上の好待遇
でないと人材確保は難しいと思ってます。
円安の問題を横に置いといても、です。
ちょっと前に新聞で外国人雇用をしている中小企業の記事が載っていて「外国人を雇ったら日本人社員と同じ期間の休みだと帰省できないから、外国人には日本人より長い休暇を取れるようにした」とのことでした。
「場所によっては帰国して飛行場から更に遠い場所に帰る必要があることを知って」みたいなことを雇用者がおっしゃっていました。
私にしたら
そんなことも知らんのに雇ったの⁉
雇ってから気づいて⁉
( ゚Д゚)
と驚きでした。
また、外国人人材に頼りたい企業は概して日本人の雇用条件も大企業に比べ休みが少ないという特徴もあるかもしれません。
完全週休二日でなく、月に2回週休二日ならば「週休二日」と記載できる、なんてのも、「えええー!日本のような先進国で未だにそんなことがあるのー⁉」と驚くだろうなあ。
日本より経済規模が小さい国でも(いやむしろそうだからこそ)、完全週休二日など当然の感覚だし、それこそ帰国となれば1か月は無理でも2、3週間欲しい、と思う外国人は多いと思う。
また、休暇の時期も各国「家族が集結する期間」に帰りたかったりする。
毎年でなくていい、たまにでいいから故郷の休暇期間に合わせた休暇がほしいと考える外国人は少なくないはず。
すると、その企業が企業全体で休む日に加えて有給休暇も取得することになります。
人手不足に悩む企業で日本人社員は休みもそう長く取れていなくても、外国人はそれなりに長い休暇が人道上必要だったりする。
ワタクシが言いたいのは、「完全平等」というのが望ましくない場合もあるということです。
ジェンダー平等も同じ側面があって「男性と全く同じ」が必ずしも……という場合もあるので、最終的には「いいカンジの平等」に落ち着くのではと予想します。
長年言われ続けてきた「男性社員の働きすぎ」も改善されようとしていますし、「男女」でばしっと分かれていたジェンダーもLGBTQといった多様な性を認めることで
新しい視点
が出てくればきっとまた予想だにしない変化も起きてくるかもしれません。
ワタクシはきっと良くなる、という希望を持っていますよ💛
仔羊おばさん