ワタクシの二番目の息子は3年前統合失調症と診断された。
当初は薬一錠と睡眠薬1錠だった。
ワタクシと夫は薬を忘れないように(忘れること度々)一生懸命注意をしていた。
睡眠薬を飲まなくても昼間でもすぐ寝てしまう状態だった。
また、なかなかまとまった話ができるには程遠かった。
半年ほど経った頃だろうか。
薬は1錠半に増えた。
睡眠薬は変わらず。
夜はよく寝ていたし(しかも9時くらいだったか)、昼間でも相変わらずすぐに寝落ちしていた。
統合失調症というやつは「急性期」と言い、幻聴や幻覚を特徴的な症状としていろいろ現れる時期があり、それがおさまるとうつ病のごとく活動しない(できない)時期が来る。
その時期だったのだと思う。
ところで、ワタクシは月に一回「統合失調症患者の家族教室」みたいなのに参加している。
統合失調症の症状はまさに種々いろいろで一概には言えないのだけど、そこでお互い情報交換しているとなんとなく共通するところもある。
まず、急性期の幻覚や幻聴についてだが、どーも「怖い」感情につながるものが多い。
何かに追われているとか、支配されているとかである。
まあ、幻覚がまるで落語でも見ているように愉快な爆笑モノだとか、あるいは(男性の患者の場合)色っぽい美女が自分に微笑みかけてくれる図だとか、(女性の場合)キンプリのメンバーが優しく声がけしてくれるとかなら、そんな夢は覚めなくていいからそのままできっと実害はないのだろう。
しかし、統合失調症の幻覚はそんな生易しいもんではないらしく、幻聴も「言葉が聞こえる」以外に雑音がするだとか、実際の音がすごく不快に聞こえるとからしい。
まったく嫌なものである。
「恐怖」「不快」それが統合失調症の幻覚幻聴の特徴のようだ。
で、薬を飲み始めるとその効果が現れ、そういう恐怖から解放されるので薬を飲むようになる(らしい)。
知り合った患者さんの親御さんの話では、雑音などの音が嫌なあまり、爆音で音楽をかけたりということもあるらしかった。
うちの息子はというと発病当初はイヤホンを音楽など聴かずに音を遮断する、というのに使っていた。
それから2年以上過ぎ、先日、ついに薬が1錠に減った!
(*‘∀‘)
結構まとまったことも話せるし、論争などを好むのは迷惑な話だし、どーもとんちんかんな世の中理解をしているあたりは、
ワタクシは「やっぱ病気かな……」と思ったりするのが本音なのだが、とにもかくにも、である。
少しは良くなった感じだ。
夜は睡眠薬なしで寝ているが、ある程度夜遅くまで起きていることも多い。
おおむね11時までに就寝。
たぶんそれは病識というか、この病気自体を本人がよく理解しているからだと思う。
自覚しているからだ。
で、今では薬を忘れることもほぼなくなり、仮に忘れても持ち歩いていて、出先で飲んだりできるようになった。
彼は今、病院のリハビリに通うと同時に就労支援の訓練所みたいな通って就職を目指している。
就労となるとそれはかなりのストレスなので、どうなることやら……。
心配はしているが、思い悩んでもどうなるものでもない。
できるだけのんびりと、病気が再発しない人生を歩んでもらえばそれが一番よい。
( ̄ー ̄)
仔羊おばさん